あのころの道南・下北を旅する

人力と馬が頼りの昆布漁、幾重にも浜辺に連なるイカぶすま、

厳冬の港を埋め尽くすスケトウダラの漁師たち。

片や陸では、茅葺き屋根にレンガのサイロ、山積みされた薪をさばく炭焼きの女性、

ばん馬競争(草競馬)に熱気渦巻き、祭りとなれば賑やかな子どもの声が響きわたる。

そしてSLの雄姿や屋台をひいての焼き芋売り、などなど、

昭和40年代から平成のはじめにかけての道南各地と下北半島・恐山の

懐かしい風景を収めた写真集です。 

『あのころの函館を旅する』に引き続き、写真は星野勲さん。今のように写真が手軽でない時代に春夏秋冬、地元道南はもとより海峡越えて下北半島にも足を延ばし、何気ない日常風景から年に一度の祭りの様子まで、丹念にフィルムに焼き付けました。一般の歴史書には収録されない、時代の記録を永遠に。


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